ファミコン ミネルバトンサーガ レビュー
ファミコンの知る人ぞ知る名作RPGミネルバトンサーガ。
先日レトロフリークにて最初からプレイしてクリアしたこのゲーム。
知名度は決して高くはないのだが、プレイした人の感想は軒並み高評価だったりします。
目次
良い点1・BGM
このゲームを語るにBGMは外せません。
・神聖な雰囲気で全て聞くまでコントローラーを動かすことすらためらわれる神殿BGM。
・穏やかな潮風を受けながら波間を移動する船上BGM
・最終決戦を予感させ否が応でも盛り上がるラゴン神殿BGM
と、前述したBGM以外でも評価は高く作品の完成度の高さに拍車を掛けています。
それほどまでにミネルバトンサーガのBGMは素晴らしい曲が多いのです。
チープさとは無縁の重厚で壮大なBGMは今でも色あせることなく、聴く者を魅了し続けているのです。
良い点2・世界観
本は小説が原案となっているようで、世界観の構築具合は素晴らしいの一言です。
ストーリーは単純と言えば単純なのですが、重厚な世界観の設定がそれを何倍にも魅力的にしています。
ビッグバンが起きる以前の世界の話で、光の神と暗黒の神がビックバンを起こす権利を巡って戦い続けているという、なかなかどころか骨太な設定が組み込まれています。
光の神々を支える4人の神や、その4神がいる聖なる神殿の瞑想センター。
光の神の一柱、ラムルーン神殿で祀られている大空の神ラムルーン。
2人の仲間を地上に送り込んだ、誕生の神ギネ。
運命を司り、勇者一行の行く末を案じる運命の神デリト。
戦いを司り、勇者の印を勇者に与える力の神グラ。
また道具一つにいたるまで、説明書に生成方法が書かれていたりといたるところにこだわりが感じられる姿勢には脱帽せざるを得ません。
これらの設定が混ざり合い、一つ一つのキャラクターやアイテムが生きているかのように感じられるのがたまらなく魅力的なのです。
良い点3・ストーリー進行に合わせた会話の変化
今でこそ当たり前ですが、ファミコン時代に会話の変化を実現させていたことには驚きを隠せません。
この変化のおかげでゲームに対する没入感が増すことになり、ますますストーリーにのめりこめたと言っても言い過ぎではありません。
先ほど挙げた、世界観の設定の重厚さに拍車を掛けており、相乗効果でストーリーを盛り上げてくれるのです。
良い点4・戦闘
ドラクエに代表されるRPGとは違って、このゲームは自分で操作して敵に攻撃をしていくアクションタイプの戦闘となっています。
ただ難しい要素はなく、敵に向かって体当たりをするだけでダメージを与えていくためむしろ初心者でもわかりやすくなっています。
コマンド式よりもよほど取っつきやすいと思うのは私だけでしょうか?
戦闘等はともすれば単調になりがちなだけに、アクション要素を盛り込むことで飽きを減少させたことは成功に値する試みと言えるでしょう。
体当たりだけでもなく、ファンタジーよろしく魔法や道具を使って敵に攻撃することもできます。
直線状に敵にぶつけるタイプの魔法や画面全体に攻撃するタイプの2種類がありどれも使い勝手はよいものとなっています。
また、このゲーム特徴として
敵から100%逃げることが出来る
という点も見逃すことが出来ない点です。
昔のゲームにしてはかなりの親切設計で、この仕様のおかげで最後までプレイすることが可能になったプレイヤーは多いはずです。
悪かった点
中盤辺りで手に入る「封印の書」の使い道がノーヒントで、ここで躓く人は多かったのかなと思います。
また、使い道がわかった後に手に入る勇者シリーズの防具がいまいち使えず、すぐあとの街で購入できる防具の方が強かったり、よくわからない設定になっています。
移動が基本的に徒歩で、エンカウント率も高いのも相まって少々移動に手間がかかることも悪い点です。
魔法で街に戻るにしても、セーブポイントのみしか移動できず考えてセーブする必要があります。
また悪かった点に入れていいかどうか迷うところですが、
悪魔的な広さを誇るラバン城・ゴルゴンの迷宮
での探索は多くのプレイヤーを泣かせたと思います。
久方ぶりにプレイしてもこの広さは悶絶もので、当時のちびっ子ゲーマー達はよくプレイしてたなと感慨にふけっていたほどです。
ラバン城は赤の玉。ゴルゴンでは青の玉がそれぞれ必要なアイテムで、これらのアイテムは比較的探しやすいため、この2つを取りさえすれば大半のダンジョン内部は行かなくていいことに気付けるかどうかになります。
その他
このゲームを有名にしているのは、何といっても
シープヘッド狩り
なのではないでしょうか。
いとも簡単にこの敵でレベル上げが出来るため、ゲームバランスは崩壊気味なのですが自由度という点では個人的には賛成ですw
総評
悪い点もありますが、良い点がはるかにそれを凌駕している名作です。
巷ではク〇ゲーが跋扈していた時代。
その中に埋没せず、むしろ光り輝くレオンの装備のごとく輝きを放っていたミネルバトンサーガ。
ドラクエ、ffもいいけどそれ以外の名作RPGをやりたいぜ!という方にはうってつけのゲームといえるのではないでしょうか。
耳に残るBGMと圧倒的に完成された世界観はきっとプレイした人を虜にしていくでしょう。
バーチャルコンソールなどでは配信していないのが悔やまれ、実機等でしかプレイする機会がないのが心残りではありますが・・・。
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