資格取得前でもドラッグストア勤務はアリ?

2023年5月16日

結論から言うと、

資格取得前でもドラッグストアで働く意味はある

以下で詳しく解説していきたい。

目次

管理者要件

登録販売者試験に見事合格したとしても、直ちに一人で売り場に立って医薬品を売ることは出来ない。

2年以上の実務経験を積んでいないと、いわゆる見習い登録販売者と見なされまだ一人で薬の販売が出来ないのである。

ではどうすればいいのかというと、

「薬局等で過去5年の内2年、薬剤師または実務経験を満たした登録販売者の指示を受けて働いた経験があること」

この要件を満たすことで初めて一人前の登録販売者として売り場に立つことが出来るのである。

この過去5年というのは、登録販売者資格を持っていなくても適用されるので、もし登録販売者資格を取得してなおかつ過去5年の内2年働いていた場合は即刻一人前の登録販売者とみなされるのである。

このことから、資格取得前でもドラッグストアで働く意味は十分にあると言えよう。

因みに、この一人前の登録販売者のことを管理者要件(実務経験)を満たした登録販売者と呼ばれている。

今からドラッグストアで働く人は必ず覚えておきたい知識である。

2年以上の実務経験

具体的に実務経験とは何を指すのであろうか。

過去5年に遡って、月80時間の勤務を2年間(1920時間)従事した経験

を指している。

この月80時間というのは連続した月数でなくてもよく、先月は満たしてなくても、先々月は満たしていたなどといった具合に飛び飛びで働いたとしても(そんなことはないだろうが)適用される。

ようは5年の内に、月80時間働いた回数が24回(2年分)ありさえすれば、登録販売者の管理者要件を満たしてくれるのである。

更には他のドラッグストアに転職したとしてもしっかりと前職分の働いた時間も加算されることも覚えておきたい。

・・・とここまでは令和3年8月以前の要件だったのだが、コロナ等の影響もあってかさらなる緩和がなされ、

月当たりの時間数にかかわらず月単位で従事した期間が平成21年6月1日以降に通算して5年以上あり、かつ、合計4800時間以上従事した場合

も実務経験に含まれることになった。

こちらは今からドラッグストアで働く人にとってはあまり意味のない要件ではあるが、今までドラッグストア等で働いていて長い期間休職を余儀なくされていた人にとってはありがたい改正である。今後ともますますドラッグストアで働きやすくなる法の改正が来てほしいものである。

管理者のメリット

ズバリ、就職や転職に有利となる条件である。

一人で売り場に立つことが出来るということは、それだけその店にとってはシフトの調整に融通が利く存在だということに他ならない。

ドラッグストア等は主に主婦の方が働かれている場合が多く、急な子供の発熱等で突発的に休みになる場合が多い。

そんなときに、管理者要件のあるパートさんや正社員の人がいれば店を開けることも比較的容易に行うことが出来るだろう。

単純に資格手当がもらえたりするので、給与面でも色々と優遇されることが多い。

資格を取る前からこうしたメリットが得られるため、資格を持っていなくともドラッグストア等で働く意味は十分にあると言えるだろう。